車のハンドルさえ握れなかった人が取り戻したもの〜糖尿病25年、その後 byなるりえ
2026/10/30
【なるりえのひとり言1729】 車のハンドルさえ握れなかった人が取り戻したもの〜糖尿病25年、その後
昨日ご紹介した、糖尿病歴約25年のSさん。
血液検査の数値に大きな変化が見られた患者さんですが、今日は、その数字だけでは伝えきれなかったお話をしたいと思います。
今日は、その数字の向こうにあるお話。
Sさんが何を失い、そして何を取り戻してきたのか。
もっと数字サイドだけでは語れない、そんなお話をしたいと思います。
Sさんに激しい関節リウマチ症状が現れた頃、日常生活は大変なことになっていました。
傘を開くことも、閉じることもできない。
缶を開けられない。ペットボトルを開けられない。
ペンで字を書けない。
靴下を履くこともできない。
コンセントを抜くことさえできない。
そして何より、Sさんにとって大変だったのは車のハンドルを握れなくなってしまったことです。
車を運転できない。それはSさんにとっては自由を失うこと。
行きたいところへ、自分の意思で行けない。
行動範囲が狭まり、そんな生活がSさんには精神的にも大きな苦痛だったそうです。
痛みがあることもつらい。
でも、自分の身体を自由に使えなくなることは、その人の人生を大きく狭めてしまうことがあるのです。
病気になったら薬。その繰り返し。
Sさんは長年、糖尿病、痛風、憩室炎など、さまざまな病気を経験してきました。
本人いわく、何でも気楽に薬に頼る生活だったそうです。
不調が起きたら薬。
病気が起きたら薬。
別の病気が起きたら、また薬。
その場その場の症状には対処していても、身体そのものを見直すことは、あまりしてこなかったようです。それはSさんが体力があるからこそ、体力に自信があったからこそ、ここまで耐えられたのかもしれません。
でも最後の砦。
激しい関節症状まで現れた。
「もう、これ以上は無理だ」
それがSさんにとって、自分の身体と向き合う転機になりました。
私は、薬を使うこと自体が悪いと言いたいわけではありません。
ただ、薬で何とかしてもらうことと、自分の身体を自分で育てていくことは、別の話だと思っています。
自分の身体なのに、どうして全部を人任せにしてしまうのか。
病名は違っても、身体は一つ。
一つの症状だけではなく、その人の身体の環境そのものを見直すことが大切だと、私は考えています。
最初から、理解できていたわけじゃない。
実はSさん、最初から私の話を素直に聞いていたわけではありません。
この症状は別だからこれはまた別。身体は一つ!ということがなかなかしみこまない。症状や病名にとらわれ過ぎてきた長年の積み重ねはなかなか頑丈で強固でした。
正直、最初はなかなか話が通じず、私もずいぶん厳しいことを言いました。(恨まれてたりして😱)
でも、私が言ったことを手放しで信じてほしかったわけではありません。
自分の身体に何が起きているのか、もっと自分自身で考えてほしかったのです。
私は患者さんの身体を診ながら、これからどんな変化が起こる可能性があるのか、なるべく具体的にお話しします。
よい変化だけでなく、途中で起こり得ることも含めて。
あらかじめ見通しを伝えておくことで、患者さん自身も、身体に何かが起きたときに、その変化を理解し、受け止めやすくなるからです。
Sさんも、最初はどこか半信半疑。
ところが施術を重ねる中で、私がお伝えしていた身体の変化が、一つ、また一つと実際に起きていきました。
「本当にそうなった!」「そういうことなのか!」
そんな経験を重ねるたびに、あれほど頑丈だった鉄壁が、少しずつ崩れていくような感じでした。
そして、身体が前より気持ちいい!ということも肌で感じるようになり、話をよく聞き、自分でも考えるようになっていきました。
私が伝えた見通しを、自分の身体で経験した。
「信頼してください」と言って生まれた信頼ではなく、Sさん自身が経験して積み重ねてきた信頼です。(信頼されてなかったらすいません😨)
ここは、私にとっても大切なことです。
身体が変わると、人の雰囲気まで変わる。
そして今、Sさんは、以前できなかった日常動作ができるようになり、車の運転も再びできるようになりました。
行きたいところへ、自分で行ける。
自分の生活を、自分で動かせる。
当たり前のように聞こえますが、失ったからこそわかる感動なのだと思います。
さらに、私が興味深く感じているのは、Sさんの雰囲気そのものが変わってきたことです。
以前より、自分で考え、人の話にも素直に耳を傾けるようになった。
表情や人との接し方も、ずいぶん変わったように感じます。
私は長年、白血球総数や分画のバランスなどの変化とともに、肌の色や質感、人の形相、雰囲気まで変化する経過を観察してきました。
(福田安保理論の「白血球の自律神経支配」と、私自身の臨床観察に基づく考察です。)
身体の環境が変わることは、単に病気の数値が変わるだけでない。
人間のあり方にも、関係しているのではないか。
Sさんの変化を見ながら、私はそんなことを考えています。
VEBIAの先にあるもの。
Sさんは、身体の状態に合わせて施術内容も変えてきました。
当初は、鍼、お灸、マッサージ、オイル、磁気など、必要な手段を深く組み合わせるプレミアコースを中心に。
福田安保理論でいう、免疫数値も安定してきたからこそ、
現在は、身体の変化や血液データの経過を確認しながら、レギュラーコースを中心に移行しています。
私が目指しているのは、患者さんにいつまでも多くの施術を受け続けてもらうことではありません。早くメンテナンスで美容室のように使ってほしい、が本当の理想。
髪と同じように、体もちゃんとディープに整える必要があると思っているのです。
そして、その人が本来持っている力を取り戻した上で、自分で健康を維持できるようになること。
そして何より、健康になって、さらにその先の人生を楽しんでほしい。
病気によって失われていた自由。
自分の身体への信頼。
自分で考え、選び、行動すること。
Sさんは今、そんなものを少しずつ取り戻しているように思います。
人間の身体って、まだまだ面白い。
そして、まだまだ可能性がある。
私は、そう思っています。
今度また、Sさんが具体的にどんなことを取り入れてやってきたかにも言及したいと思います!そこみんな興味あるはずだものねっ。
次はセミナー11月1日!
111(ワンワンワン
)開催!


